2021年2月13日 11時39分
新幹線に電力を供給する架線に光ファイバーを埋め込んだ新型の架線が導入されることになりました。架線の切れそうな場所がわかり、架線が切れて運転できなくなるトラブルを未然に防ぐ効果があるということです。

4年前の平成29年6月、大阪府内で東海道新幹線の架線が切れて、西日本の広い範囲で5時間にわたって新幹線が運転できなくなったほか、平成27年4月には、東北新幹線で架線が切れておよそ4時間半にわたって運転できなくなりました。

運転再開に時間がかかるのは、架線が切れた場所を現場を探して特定するしか方法がなかったためでした。

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その課題を解決するため、JR東海は一部の区間で新型の架線の導入を13日から始めました。

新型の架線は、中に光ファイバーを埋め込んであり、架線の状態を運転指令所で監視することができます。

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架線の切れそうな場所が分かり、トラブルを未然に防ぐ効果があるほか、架線が切れた場所がすぐに特定でき、運転再開までの時間が短縮できるということです。

JR東海は2030年度までに東海道新幹線の全線で導入する計画で、新幹線鉄道事業本部の山田能正電力課長は「長時間の運転見合わせにつながる架線の断線を防ぎ、万が一の際も早期復旧に資するもので、新幹線の安定輸送につながると考えています」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210213/k10012864001000.html