東京都の小池百合子知事は19日、橋本聖子氏が東京五輪・パラリンピック組織委員会の新会長に、丸川珠代氏が五輪相に就任し、東京大会の要職に女性がついたことで、「ようやく世界標準に日本が近づいた。10周遅れでしたが、8周遅れか7周遅れじゃないでしょうか」と述べた。定例会見で記者の質問に答えた。

 さらに、森喜朗前会長の女性蔑視発言による辞任など一連の問題については、日本社会の男女不平等が問われたと指摘。「女性の参画をさらに強めていくことが社会を活性化させていくことに不可欠な要素だ。会長が決まりましただけではない。日本はどうなんだと改めてフォーカスされている」と述べた。
 会長決定の透明性について、小池氏は「人事は、ガラス張りですべて100%見えるとは思えないが、国民、都民がわかるような報告をいただきたい」と注文。森氏から「後継指名」を受けた川淵三郎氏が、報道陣に菅首相の意向など選定の内幕を詳しく語ったことを踏まえたのか、「それにつけても川淵さんは透明性があった」とやや皮肉気味に語った。

東京新聞 2021年02月19日 22時43分
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