新型コロナの後遺症を訴える人が増えています。渋谷区で後遺症外来を開くヒラハタクリニックには、1日10名以上の新規患者が訪れ、再診を含めると1日100名程度の患者が通院(オンライン診療含む)しています。コロナ感染時には無症状や軽症であっても後遺症が発症し、中には、激しい倦怠感や、息苦しさ、体の痛みなど、家の中での日常的な動きも制限されるほどの症状に苦しむ人がいるそうです。平畑光一院長に、新型コロナ後遺症の実態や対処方法、また実際に後遺症を経験している女性から日常生活の困難についてお聞きしました。(Yahoo!ニュースVoice編集部)

■新型コロナの「後遺症」とは

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、昨年3月ごろから現在(2021年2月下旬)に至るまで、ヒラハタクリニックでは1000人を超える後遺症・後遺症疑いの患者を診療しています。1日に10名以上の後遺症疑いの新規患者が訪れ、その数は増加傾向にあるそうです。

--新型コロナの後遺症とはどのようなものでしょうか

平畑院長: 一般的には新型コロナ感染後、2週間以上身体の異常が続いていれば、コロナの後遺症と考えてよいと思います。一番多い症状は倦怠感です。重い方ですと、お風呂に入るだけで1日寝込んでしまったり、ドライヤーを持っていることができない症状が出ています。ドライヤーを持ち上げることはできても、それを維持できない。また、歯ブラシを持って歯を磨くことが体力的に非常に苦痛であるなど、そういう状況まで追い込まれる方がいらっしゃいます。

--後遺症になる人の傾向はありますか?

平畑院長: 普通の方が急に悪くなることがよくあるというのがこの病気の恐ろしさだと思います。例えば、10代の学生さんで運動部で飛び跳ねていたような方がコロナにかかった後、突然動けなくなってしまって、ずっと寝ていないとつらい状態になったりしています。学校に行ったら非常にだるくなり、次の日まったく動けなくなる。トイレに行くのも限界で、ベッドの横にトイレを置くようなことも考慮する必要がでていたりしています。
また、ヒラハタクリニックでは、後遺症を訴える患者は女性のほうが男性よりも1.4倍多く、幅広い年齢層に症状が見られ、10代、20代の方も少なくない状況です。

■言語に絶する倦怠感

平畑院長によると新型コロナの後遺症では、倦怠感の他に、気持ちの落ち込みや、息苦しさ、身体の痛み、脱毛など様々な症例が見られると言います。「思考力の低下」では、言ったことを覚えていない、言われたことを思い出せないなどの症状のほか、頭に霧がかかったような感じがする症状(ブレインフォグ)を訴える方も多くいるそうです。

--倦怠感の原因は?

平畑院長: 倦怠感の原因として考えられているのは、新型コロナに感染した後、筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群という病気にだんだんと移行してしまう方がいらっしゃることが分かっています。全員がなるわけではなく一部の方だけなのですが、それが非常に強い、言語に絶するきつい倦怠感を起こしてしまう病気なんですね。その筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群の傾向がある方が、そういった強い倦怠感を呈してしまうということになります。

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新型コロナ後遺症の症例(画像制作:Yahoo! JAPAN)


※以下省略。記事全文はソース元にて

2/27(土) 9:50配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/8f0da39f5737af8b9722a8401b468dbfc2b0da56