※西日本新聞

温泉で7歳以上の混浴はだめ−。そんな制限を設けた条例改正案が、開会中の九州各地の議会定例会に提案されている。現在は10歳以上が禁止されているところが多いが、「混浴を恥ずかしいと思い始める年齢は6〜7歳が多い」との研究結果を踏まえ、年齢制限の引き下げが望ましいとする国の通知を受けた対応だ。一方で「事業者に任せるべきだ」などとして制限が元々なく、通知を受けた対応も取らない県もある。温泉地が数多い九州でばらつきが出ている。

 「息子も小さい頃は母親と女湯に入っていたが、小学生になって恥ずかしがるようになった」。北九州市内の温浴施設を小学6年の長男と訪れた竹中一宏さん(51)は振り返る。

 福岡県内の公衆浴場での混浴の年齢制限は条例で「10歳以上」と規定する。長男は低学年までは女湯に入っていたが、本人が嫌がり9歳になる前に男湯に入るようになったという。竹中さんは「引き下げは良いことだ」と条例の改正を評価する。

 厚生労働省が公衆浴場の衛生管理について示した要領はこれまで、混浴を禁じる年齢を「おおむね10歳以上」としていたが、業界団体から「引き下げるべきでは」との意見が寄せられた。聖心女子大の植田誠治教授(学校保健学)らが厚労省の補助事業で実施した研究結果も踏まえ昨年12月、「おおむね7歳以上」に下げて各自治体に通知した。

 研究結果によると、全国の7〜12歳の男女1500人を対象にしたアンケートで、異性の浴場に水着なしで入るのを「恥ずかしい」と思い始めた年齢は「6歳」が27%で最も多く、「10歳」は4%だった。成人男女3631人のうち、「年齢制限が必要」と回答したのは8割超に上った。

 制限の見直しについて、植田教授は「公衆浴場でのトラブル防止や、子どもたちが望まない混浴の回避につながる」と説明する。

 年齢制限は、都道府県や政令市など保健所の設置自治体ごとに条例で定める。福岡県内では、県と福岡、北九州、久留米の3市が厚労省の通知を受けて「7歳以上」に引き下げる条例改正案を、開会中の県議会や市議会に上程。可決されれば7月から施行される。

 一方、嬉野市や武雄市など有名な温泉地を抱える佐賀県は、条例に年齢制限を明記していない。県によると、2003年までは制限を定めていたが「衛生面ではなく風紀上の問題。事業者の判断に任せるべきだ」として撤廃。通知を受けて再設定する予定はなく、担当者は「一度削除したルールを復活させても事業者側が戸惑う」と話す。

 同じく国内有数の温泉地、大分県は現行の「10歳以上」から引き下げを検討中。鹿児島県は「7歳以上」、長崎県は「おおむね7歳以上」とする条例改正案を議会に提出した。熊本県や宮崎県は以前から「8歳以上」と定めており、「年齢差が小さい」などとして改正は予定していない。

 佐賀県嬉野市の公衆浴場「シーボルトの湯」では、小学生とみられる子どもには混浴しないようお願いし、家族向けに貸し切り風呂も案内する。北九州市内のある温浴施設では、利用客から「女湯に大きな男の子がいる」などの苦情があったことから、2年ほど前、身長120センチ以上の子どもは混浴を禁じる独自のルールを設定した。

 この施設の責任者は「トラブルを避けるため、制限する年齢は下げた方がいい。ただ、7、8歳の男の子を連れた母親が『1人で男湯に入れるのは難しい』と思って、来にくくなるかもしれない」と懸念も示した。 (山下航)

2021年3月8日 6時4分
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