「飲み会」などの言葉を含むSNS上での発信が、新型コロナウイルスの感染者数の増加に先行して増える可能性があるとする分析を
東邦大学の研究グループがまとめました。グループは、感染拡大の兆しを速やかに把握できる指標として利用できる可能性があるとして、
今後さらに分析を進めていくことにしています。

東邦大学の内藤篤彦教授の研究グループは、ツイッターでつぶやかれた特定のキーワードに着目することで
新型コロナウイルスの感染の広がりを予測できないか、去年9月以降のツイートを分析しました。

その結果、感染の第3波が始まったとみられる去年11月に入る前に、「今日」「飲み会」の2つの単語を同時に含むツイートの数のピークがあったということです。

「今日」「カラオケ」ではこうしたピークはみられませんでした。

そこでグループが「今日」「飲み会」を含むツイートの1週間の合計を、その前週の合計で割った値を「気の緩み指数」と名付けて変化を調べたところ、
去年10月の第4週からこの指数が高い状態が続き、実際の感染者数はその2週間後の11月上旬に増加傾向が強まっていたということです。

このためグループは、この指数が第3波の兆しを示していた可能性があるとして、
今後大きな感染拡大を事前に予測できる指標として利用できるのではないかとしています。

内藤教授は「指標としての精度はさらに検証を重ねなければならないが、感染の広がりをいち早く察知して人々に注意を呼びかける手段としては有効だと考えている。
今月に入ってからツイート数がやや増加する傾向にあり、感染が再び拡大しないか、今後の感染状況とも照らし合わせながらさらに分析を進めたい」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210312/k10012911721000.html

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210312/K10012911721_2103121538_2103121617_01_03.jpg