毎日新聞
 厚生労働省は18日、新型コロナウイルスワクチンの接種順位について、重い精神疾患や知的障害がある人を、65歳以上の高齢者に続いて接種する基礎疾患がある人のグループに加え、優先接種対象とすることを決めた。厚生科学審議会の予防接種基本方針部会に示し、了承された。

 欧米や韓国の研究では、原因は明確ではないものの、精神疾患がある人や知的障害がある人は新型コロナ感染症による死亡リスクや入院リスクが他の人に比べ上昇することが報告されている。このため、厚労省の照会に対して日本精神神経学会から、重い精神疾患がある人を接種順位の上位に位置付けるよう求める意見書が出ていた。

 政府は医療従事者、65歳以上の高齢者の順にワクチンを接種した後、基礎疾患がある人に優先的に接種する方針で、基礎疾患には呼吸器疾患や高血圧を含む心臓病などが含まれる。

 重い精神疾患や知的障害のある人については、入院していることや精神障害者保健福祉手帳、療育手帳を持っていることで対象となるかを確認する。対象者は約210万人と推計される。
https://mainichi.jp/articles/20210318/k00/00m/040/189000c.amp