近藤郷平
2021年3月25日 15時00分

 カチカチに冷えたアイスクリームにも、このスプーンは滑らかに入っていく。素材は金属ではなく、航空宇宙業界で用いられている。
逆風のなか、新事業の模索を続けていた中小の金属部品メーカーが開発した、人呼んで「魔法のようなアイスクリームスプーン」。あの「カチカチ」が誕生のきっかけだ。
 岐阜県東部の中津川市にある鈴木工業で、「魔法」の力を体感した。
 スプーンは、指先でちょんとつまめるサイズで、長さ11センチ、幅2・15センチ、厚さ2ミリ。重さは6グラム。凍った板状の氷に、同社が手がける「WARM TECH SPOON」を挿すと、氷が溶け先端が滑らかに入っていった。

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