東京都の第3波の新規感染者数のピークは2520人(1月7日)だった。
舘田氏は、新規感染者が1000人の日が続く状態を第4波の目安とし、「第4波を絶対に起こしてはならない。
(第3波まで)経験したのに起こしたらマヌケだ。専門家としての役割果たしていないことになる。そのくらいの思いでいる」と話した。

30日に432人の新規感染者が確認された大阪府は週内にも、「まん延防止等重点措置(まん防)」を政府に要請する。
364人が確認された東京都も、1週間平均の1日の新規感染者数が700人前後になれば、「まん防が必要という意見が出てくる」と舘田氏は話す。

東京の医療体制が保たれるギリギリのタイミングだという。

「新型コロナの死亡率約2%、重症化率約5%は世界で共通している。つまり母数の感染者数を抑えることが何より重要だ」。
感染者が増えれば死者も増える。そのため、病床を増やす以上に、感染抑止に傾注すべきだと主張する。

舘田氏は「急所は飲食店。それを証明できたのが緊急事態宣言だ」と指摘する。

一方で、5%の店が時短要請に従わない状況下では、緊急事態宣言の効果に限界があるとも。
今後は、まん防によって、感染状況が悪化している地域を限定して週単位の時短要請を繰り返し、
ワクチンが普及するまで、感染拡大を抑えるように提言する。

緊急事態宣言で得た教訓として「迅速な判断」を挙げる。

「医療現場の逼迫は感染者の増加から2週間ほど遅れてくる。1、2回目の宣言は、逼迫するまで待って遅れた。
今回は、早めにまん防を出し、感染者数の山を小さくし、早く終わらせるべきだ」と訴えた。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/94803

「第4波は起こさせない」と話す舘田一博・日本感染症学会理事長
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