5日に適用が始まった「まん延防止等重点措置」を巡り、大阪府が飲食店の利用者に求めている「マスク会食」について、兵庫県は「扇子やうちわで口元を遮る方法もある」とこだわらない考えだ。神戸市も「食事中にいちいちマスクを着脱するのは現実的ではない」と、懐疑的な見方を示している。

 神戸市の久元喜造市長は1日の会見で、マスク会食について「食事中にマスクを着けたり外したりすると、マスクに付着しているウイルスに触れる可能性がある」と指摘。「会食中にマスクを着脱するのは現実的ではない」として、市民には求めない考えを示した。同市は、食事などで会話するときは斜めに座るなど、1メートル以上の距離を取ることを推奨しており、「マスク会食より徹底しやすい」としている。

 兵庫県の井戸敏三知事も2日の会見で、食事中にマスクを着脱することに対し、「マスクに食べかすが付いたり、汁が飛んだりするので強制できない。要は飛沫感染を防げばいい」と発言。県は「扇子やうちわで口元を覆ってもらう方法でもよい」と呼び掛けている。(長谷部崇、大島光貴)

2021/4/5 21:10神戸新聞NEXT
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