ノルウェーのエルナ・ソルベルグ首相が新型コロナウイルスのソーシャルディスタンス(社会的距離)規制に反したとして、警察当局に罰金を科された。ロイター通信が9日伝えた。10人を超えて集まる会合が禁じられる中、自身の60歳の誕生会を人数超過で開いていたといい、罰金額は、2万ノルウェー・クローネ(約25万7千円)。

 警察や本人の説明によると、ソルベルグ氏は2月の冬休み、山あいのリゾート地に家族と旅行。一行は金曜日の夜に13人でレストランに行き、土曜日の夜には賃貸アパートにすしを持ち帰り、14人で食べた。金曜日は本人は急な通院で不参加だったが、レストランで会食するという決定に関わっていたという。

 問題は3月に地元メディアが報じ、警察が調査していた。ソルベルグ氏は3月、「間違ったことをしてしまい申し訳ない」「事前に計画を熟考せず、ルールを破ってしまった」とフェイスブックで謝罪。「楽しみにしていた同級生との誕生会などをキャンセルせざるを得なかった人々のことを私は特に考えていて、彼らが本件に立腹して失望していることを理解しています」ともつづった。

 9日には、テレビの取材に「ルールを破って申し訳ない」と改めて謝罪し、罰金を支払う意向を明らかにした。(ロンドン=金成隆一)

朝日新聞 2021/4/9 22:19
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