東京五輪開幕まで14日であと100日。聖火リレーが始まって大会機運が高まるとの期待もあったが、
悪化した新型コロナウイルスの感染状況が再び影を落としている。今夏の開催実現には多くの難題が残る。


◇来日関係者も万単位


4、5月に日本で予定されていた水泳などの国際大会は中止や延期に追い込まれた。
政府の厳しい防疫措置で海外の関係者が円滑に入国できず、水際対策と大会開催を両立させる難しさを実感させている。

東京五輪では競技運営やドーピング検査などに必要な人員、スポンサー招待客など数万人が来日する可能性がある。
行動範囲を選手村などに制限しやすい選手とは滞在環境が異なり、「ルールを本当に守れるのか」と感染対策の実効性に不安を持つ声が上がっている。

世界の一部地域ではワクチン接種が進み、来日する選手や関係者に接種方針を示した国も出てきた。

国際競技団体の会合に最近出席したある競技関係者は「ワクチンがあれば自分も人も守れるという考えは、みんなが常識的に持っている。
本心では、打たないで試合をするのはどうなのかと思っているようだ」と明かす。

ワクチン副反応に対する不安が和らぐ中、接種を義務付けていない東京大会に懸念が広がらないような対策を示せるかが問われる。

何よりも開催への大きな推進力となるのは、世論の支持。橋本会長は「収束の兆しが見えない中で、
なぜ東京大会をやる必要があるんだという声はものすごく多い」と批判は受け止めている。

コロナ前の日常が戻らない状況での大会にいかなる意義があるのか、強い説得力が求められている。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021041400440&;g=spo#:~:text=%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3