ヘイトクライム(憎悪犯罪)の報道で、アジア系米国人が懸念を強めている中、カリフォルニア州では犯罪に備え、アジア系による護身術講座が始まった。

タム・グェン氏は、移民の両親が始めた美容講座に関わっていた。3月にアトランタで起きた銃撃事件はアジア系企業が標的となり、アジア系女性が犠牲になったため、同氏には身近な事件に。そして事件後すぐ、美容講座から護身術の講座に軸足を移した。

「今は教育と、率直な話をするための良い機会だと思う。
始まるのはここからだ。
政治、宗教、社会的な対立からでなく、人と人との交流から始まるのだ」

約2週間に1度、美容講座のためのマネキンは片付けられ、講師が約50人の生徒に攻撃をかわすテクニックを教える。

グェン氏は両親から「目立たぬよう」「良い移民になるよう」育てられたが、アジア人に対する暴力の急増を知り、人種差別や憎しみに対抗し行動しなければと感じたという。

「私は楽観視している。
アジア系米国人が声を上げ、大手メディアが問題を取り上げ、解決策が出されるという動きはこれまで見たことがなかった。
この国は良くなると信じる」

グェン氏と仲間のボランティアはアジア系への憎悪撲滅を目的としたコンサートの開催を目指している。

4/16(金) 10:52
https://news.yahoo.co.jp/articles/87a6e19cd2f42b39985e5d66e2ba9ce7acfec719