【北京=共同】中国で2013年に引退した温家宝前首相(78)がマカオ紙に発表した亡き母を回想した寄稿がインターネット上で削除や転送制限を受けている。暴力が猛威を振るった政治運動、文化大革命(1966〜76年)に触れるなどしているためとみられるが、元国家指導者の発言を封じるのは珍しい。

 寄稿は3〜4月、マカオ導報に4回にわたり掲載された「私の母親」。昨年12月に亡くなった母親が清廉潔白な人だったことや自分の首相時代に2回手紙を送ってきたことなどを回想した。

 教師だった父親が顔が腫れて目が見えにくくなるほど殴られた文革の暗黒時代も振り返り、最後に「中国は公平と正義に満ちた国で、人を尊重し、自由で奮闘する気質があるべきで、そのために私も努力してきた」などと締めくくっている。

 現在の習近平指導部に入り、文革時代の否定的な側面は報じられなくなり、共産党が発展を模索した時期として歴史的な評価の見直しが進む。

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https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB210WX0R20C21A4000000/
2021年4月21日 9時04分