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キャンピングカーの本場である欧米では、移動時に自動車で牽引するトレーラー・タイプも需要が高いが、日本ではあまり人気がない。重量が750kg以下のトレーラーであれば、牽引免許が不要なため普通免許で乗れるし、居住空間も中・大型のキャンピングカー並みに広く、ダイニングやキッチン、ベッドルームなどを備えるタイプも多い。だが、後退時などは運転にコツが必要なことや、駐車場が自家用車用のほかに別途必要であることなどが、日本では敬遠されてしまう理由なのだろう。
それでも、一定の需要はあるようで、国産はもとより、海外製のキャンピングトレーラーなども輸入販売されている。中でも驚きなのは、全長が12m近くあるアメリカ製トレーラーが販売されていることだ。広大な土地があり、道路も広いアメリカであれば、そういった巨大なキャンピングトレーラーが、自動車に牽引されてフリーウェイを移動する光景をよく目にする。だが道が狭く、保管場所などにも困る日本で見かけることはほぼ皆無だ。

では、いったいどのようなユーザーが、どのような目的で購入するのだろう。アメリカのウィネベーゴ・インダストリーズ社(以下、ウィネベーゴ)が製作した大型キャンピングトレーラーを輸入販売する千葉県の「ニートRV」に話を聞いた。

キャンピングカー目的での購入はゼロ、住居利用が中心
12m近い長さの車体に瀟洒な室内を持つウィネベーゴ製の大型キャンピングカー。実際に、このモデルを自動車で牽引して、キャンプなどで使っているユーザーはいるのだろうか。ニートRVの担当者によると「弊社でご購入いただいたお客様の中にはいません」という。現実的に、このサイズのトレーラーを牽引するのは、日本では道幅の問題などがあるうえに、公道を移動するために必要なナンバーの取得も難しいためだ。このモデルは重量が5.38トンあるが、担当者によると「国内法規で3.5トン以上のトレーラーは、ブレーキシステムをヘッド車(牽引する自動車)と同じにする必要があるなど、審査が厳しく、コストもかかる」といった問題があるという。

では、いったいどのような用途で使われるのか。担当者によれば、「(顧客が)土地を所有されている地方の別荘地などに設置して、主に住居としてお使いいただくことが多いですね」という。なるほど、これだけ室内が広く、リビングやキッチン、ベッドルームも備えていれば2LDKサイズの住居と同等だから、家として十分に使える。しかも、このモデルは電気や水道も設備があれば使用できるし、プロパンガスにも対応しているため、普通に生活ができる。

つづきはソースにて

アメリカのウィネベーゴ・インダストリーズ社が製作した大型キャンピングトレーラー「ボヤージュ フィフスホイールV3436FL」。千葉県の「ニートRV」が輸入販売しており、本体価格は1232万円(筆者撮影)

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