日本経済新聞(2021年5月25日 20:19)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC240WG0U1A520C2000000/

航空貨物運送協会(東京・中央)がまとめた4月の日本発の航空貨物輸出量(混載貨物ベース)は前年同月比2倍の11万480トンとなり、5カ月連続で前年を上回った。

新型コロナの感染拡大で昨年4月に各国がロックダウン(都市封鎖)したことの反動のほか、消費者の巣ごもり需要がけん引した。

新型コロナウイルス禍前の19年4月と比べても3割多かった。方面別では、米国向けが3.1倍と急増した。バイデン政権による給付金の支給で、個人消費が活発になり輸送需要を底上げした。大手フォワーダーの担当者は「5月に入っても荷動きは底堅い」と話す。

コンテナ船も米国の消費の強さから混雑しており、航空貨物に荷物が流れ込む状況が続いている。「これまで運ぶことの少なかったチェーンソーや電動工具といった荷物も目立つ」(大手フォワーダー)という。

アジア・オセアニア方面では中国が1.8倍、フィリピンが2.7倍、オーストラリアが1.7倍となった。欧州方面もドイツが1.9倍、イギリスが3.1倍、フランスが2倍だった。