https://news.yahoo.co.jp/articles/a6860320c777530386a979fe9d6eee7c289a1912
 体内にある物質が放つ光を見れば、どれだけ老化したか分かる――。
そんな技術を大阪市立大学などの研究チームが、モデル生物の「線虫」で開発した。
加齢臭ならぬ「加齢光」で、人間の老化具合も将来、測れるかもしれない。

生物の体内では、エネルギーとして使い切れなかった糖と、たんぱく質や脂質などが結びついて、「最終糖化産物(AGEs)」と呼ばれる状態に変化していくことが知られている。
AGEsは加齢のほか、糖尿病や動脈硬化の進行に伴って増えると考えられ、アルツハイマー病との関連も指摘されている。
蓄積量を測れば、老化や病気の進行を把握できる可能性があり、簡便な検査方法が期待されている。

そこで、大阪市立大の西川禎一名誉教授(細菌学)らは、特定のAGEsに光を当てた場合、「蛍光」を発する性質があることに着目した。
チームは、人間の持つ遺伝子の70%を共通して持ち、体が透明で生きたまま蛍光を調べられる線虫を使い、光でAGEsの蓄積を計測できないかを調べた。

その結果、線虫の約3週間の寿命に沿って、日を重ねるごとに、青い蛍光の強さが増していくことがわかった。