https://news.yahoo.co.jp/byline/hashimotoaiki/20210927-00259918/

商品の入った段ボールは「梱包材」か、それとも「商品の一部」か。

https://i.imgur.com/ObUCg6z.jpg
上の画像ほどの傷は許せないか。

これが自分宛ではなく、中身がこれからスーパーの店頭に並ぶスナック菓子で、陳列後はすぐに廃棄される段ボールだったらどうだろうか。

中身は無傷なのに、段ボールに付いたわずかな擦(す)れでドライバーが弁償させられているとしたら、どうだろうか。

日本の輸送クオリティ
アメリカに住んでいた頃、8つの角すべてが尖った状態の荷物が家に届かないことがよくあった。そのボコボコぶりは、SNS上などでも驚きや困惑の心情とともによく紹介されている。

一方、日本では段ボールがアメリカで許されるほど潰れた状態で家に届けられることはほとんどない。

筆者にも宅配業者から、「段ボールに傷を付けてしまった。返品したほうがいいか」という詫びと確認の電話がかかってきたことがある。


「段ボール箱は梱包材か、それとも商品の一部か」

以前、SNSでもこの議題について簡易アンケートをおこなった。

段ボールはあくまでも「梱包材」であり、むしろ商品の代わりに角が潰れたり、穴が開いたりするものだと思っていた筆者にとって、約32%の人が「商品」と答えたのには、大きな衝撃を受けた(回答者119人)。

実際、大手通販サイトのレビューには、「商品の段ボールに直接ラベルが貼られていたこと」に憤り、わざわざ最低評価を付ける利用者もいる。

また、段ボールではないが、駅などで手土産などを購入すれば、その商品の数だけ「贈る用の紙袋」を入れてくれるといった"気遣い"が日本にはある。

こうした「段ボールなどの外装を含めて商品」と考える風潮は、贈る(送る)相手への敬意があるからこそゆえ、決して悪いことではない。

が、現代社会にみられる"過剰な気遣い"によって、我々の代わりに荷物を運ぶトラックドライバーたちが深刻な影響を受けていることを、世間は知らない。

商品の箱に宛名のラベルを貼られたことで、最低評価を付けるユーザー。他人に知られたくないとする商品は「三脚」だ(サイトレビューより)
商品の箱に宛名のラベルを貼られたことで、最低評価を付けるユーザー。他人に知られたくないとする商品は「三脚」だ(サイトレビューより)

わずかな擦れでも返品

続きはソースにて