10月31日に投開票された衆院選を巡り、群馬県前橋市内の投票所で、他人の入場券を使って投票しようとしたとみられる女性が市職員に止められ、その場を立ち去っていたことが5日、関係者への取材で分かった。公選法違反(詐偽投票)が疑われる事案だが、市選挙管理委員会が県警に通報したのは翌1日だったという。市選管は事案の内容について「答えられない」としている。

関係者によると、女性は31日、同市内の投票所を男性と訪れた。受け付けた市職員が、女性が示した入場券を基に本人確認をしたが、不審な点があったためただしたところ、女性は立ち去ったという。投票はしていない。

公選法は、氏名を詐称して投票したり、投票しようとしたりする行為を禁じ、2年以下の禁錮または30万円以下の罰金と定める。今回の事案について市選管が県警に連絡したのは、投開票の翌日になってからだったという。

上毛新聞の取材に対し、市選管は「捜査に関わることで、事案の内容や対応については答えられない」としている。投票所の運営に関して、秩序を乱す事案が起きた際は警察に通報することにしているが、成り済まし投票が判明した際の対応については決まっていないという。

[2021/11/06]
https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/society/338122