大石航樹

公開日 2021/12/15(水)

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史上最大級の巨大マンボウに遭遇(米カリフォルニア州) / Credit: Rich German(livescience) – Enormous sunfish surprises paddleboarders off Laguna Beach(2021)

Enormous sunfish surprises paddleboarders off Laguna Beach
https://www.livescience.com/giant-sunfish-encounter-paddleboarders


今月2日、カリフォルニア州ラグナ・ビーチの近海で、パドルボートをしていた二人組の下に、巨大マンボウが出現しました。

二人によれば、「突如そばに現れ、海底に沈んでいくまで30分ほど一緒にいた」という。

マンボウ属は現時点で、マンボウ・ウシマンボウ・カクレマンボウの3種に分類されます。

今回見つかったのはマンボウで、その種の中では、史上最大級の一つとのことです。








過去最大クラスの一つ、全長3メートルに迫る可能性も

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巨大マンボウの遭遇 / Credit: Rich German(livescience) – Enormous sunfish surprises paddleboarders off Laguna Beach(2021)

今回のマンボウは突如あらわれたため、正確なサイズまでは分かっていません。

それでも、パドルボードの長さが14フィート(約4.3メートル)あるので、写真から判断するに全長9〜10フィート(約2.7〜3メートル)は下らないと考えられます。

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パドルボートとほぼ同じ全長 / Credit: Rich German(livescience) – Enormous sunfish surprises paddleboarders off Laguna Beach(2021)

ギネスブックによると、これまでの最高記録は、1996年に日本沿岸で見つかったウシマンボウ(Mola alexandrini)の全長2.72メートル、重さ2300キロです。

今回のマンボウは、もしかしたらそれより大きな個体かもしれません。

一方で、今年10月に北アフリカ沖で捕獲されたジャンボサイズのウシマンボウほど大きくはない、と報じられています。

このウシマンボウは体長10.5フィート(約3.2メートル)、体重2000キロだったと捕獲した漁師は言いますが、その後、海に返したため、公式な記録としては残されていません。

また、2014年には、南イタリアの地中海で、体長5メートル級の超巨大マンボウが目撃されており、結局のところ、マンボウのサイズの上限は計り知れません。

こちらが、その5メートル級のマンボウとの遭遇映像。

https://youtu.be/ohI_eAFTYjw

これほど巨大なマンボウですが、実は、生まれたばかりの稚魚は体長5ミリほどしかありません。

マンボウのメスは、一度に3億個の卵を卵巣内に持つことができ、これは既知の脊椎動物の抱卵数では最多となっています。

しかし、その中で実際に孵化し、かつ大人まで生き残れる個体は、ほんのわずかです。

マンボウは泳ぎもゆったりとして、非常に穏やかな生き物であるため、種を存続させるには、とにかく数を生むしかありません。

     ===== 後略 =====
全文は下記URLで

https://nazology.net/archives/101606

【編集注 2021.12.15】
記事内容の誤りについてご指摘があったため、修正して再送しております。
(修正前)「マンボウは3億個の卵を産む」→(修正後)「3億個の卵を卵巣に持つことができる」
(削除箇所)「ゆっくり岩にぶつかって死んだり、仲間の死にショックを受けて死ぬ」→正しくは、マンボウはこの程度では死なないとのこと。
ご迷惑をおかけし大変申し訳ございませんでした。
再発防止に努めてまいります。