FNNプライムオンライン2月2日 水曜 午前11:50
https://www.fnn.jp/articles/-/308048

新型コロナウイルスの急激な感染再拡大に歯止めが掛からない。若年層を中心とした「オミクロン株」の感染の広がりは、高齢者にも及び始め、全国の新規感染者数は連日のように過去最多となり、新型コロナ患者向けの病床使用率も上昇している。

こうした中、政府は現在、全国34の都道府県にまん延防止等重点措置を適用、自衛隊による大規模ワクチン接種も1月31日から東京で始めるなど、対応を進めている。

FNNは1月22日と23日、全国の有権者を対象に電話世論調査(固定電話+携帯電話・RDD方式)を実施し、1052人から回答を得た。「会食や旅行を控えるか?」、「まん延防止等重点措置の効果は?」、「コロナ病床の確保を優先すべきか否か?」「3回目のワクチン接種を希望するか?」等々の質問に関する回答結果の概要は既に報じてきたが、今回「年代別の状況はどうなっているのか」等々、改めて細かく分析した。

「オミクロン株感染拡大を受け、会食や旅行を控えようと思う」人の割合は88.8%で、「〜思わない」人は10.3%だった。

「会食や旅行を控えようと思う」人のうち男性は47.9%で女性は52.1%で、会食を控えようと思っているのは女性の方が多かった。

逆に、「会食や旅行を控えようとは思わない」人のうち男性は53.6%で女性は46.4%と、会食を控えようと思っていないのは男性の方が多かった。

また、「会食や旅行を控えようと思わない」人の割合を年代別で見ていくと、70以上が7.0%、60代が9.1%、50代が7.1%、40代が14.0%、30代が14.3%、20代および19歳と18歳が12.9%となっている。同世代にしめる「控えようと思わない」人の割合が40代以下は50代以上のほぼ2倍で、現役世代は会食等を必要としていることがわかった。

「まん延防止等重点措置は感染拡大の防止にどの程度効果があると思うか」という質問に、「非常に効果がある」と「ある程度効果がある」と答えた人は合わせて59.7%、「あまり効果はない」「全く効果はない」と答えた人は合わせて38.9%だった。

「会食や旅行を控えようと思わない」人の過半数(56%)が、まん延防止等重点措置の効果に否定的な見解を示しているが、「会食や旅行を控えようと思う」人であっても約4割(36.7%)がまん延防止等重点措置の効果には懐疑的な見方をしていた。

「新型コロナウイルスの病床を確保するために、一般診療用の病床や救急搬送が制限される事態も起きているが、今後の感染拡大に備えて一般診療用の病床よりもコロナ病床の確保を優先すべきと思うか、思わないか」という質問に、「思う」と答えた人は36.2%、「思わない」と答えた人は54.0%だった。

これを世代別に見てみると、70歳以上の世代は「コロナ病床を優先確保すべきと思う」人が47.3%で、唯一「優先すべきとは思わない」(36.3%)を上回っていて、新型コロナへの強い危機感が見て取れる。

しかし、働き盛りながら徐々に健康面での不安も出始める30〜50代は「コロナ病床を優先すべき」と回答した人が20%台後半である一方、「コロナ病床を優先すべきとは思わない」が60%を越えていて、70歳以上の世代と受け止め方に違いも見られる。

また、比較的健康に自信のある人が多いとみられる18、19歳と20代は、「コロナ病床を優先すべきと思う」がやや多いものの、「優先すべきとは思わない」と大差がなくなっている。

「会食や旅行を控えようと思う」人であっても、「コロナ病床の確保を優先すべきとは思わない」人が過半数(53.1%)を占めており、空床でもコロナ病床として担保しておかねばならないことでコロナ以外の疾病への対応に影響が出始めていることへの懸念の高まりとリンクする結果となった。

新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種については、「早く接種したい」と「急がないが接種したい」を合わせると、8割を超えた(80.4%)。

これを世代別に見てみると、70歳以上だけが「早く接種したい」「急がないけど接種したい」を合わせて過半数を超え6割に迫っていて(59.9%)、この調査結果からも強い危機感がみてとれる。

一方で、18歳〜50代は、「急がないが接種したい」人が45〜65%程度で、「早く接種したい」の10%半ば〜20%台後半を大きく上回っている。また、「接種したくない」人は30代の割合が3割近くと、全ての世代の中で最も大きくなっている。