2022年3月22日 06時00分

 新年度を控え、子どもや保護者が気になるのが教員の異動情報。4月1日解禁が通例の東京都では、児童生徒は新年度に入ってから異動を知ることになる。
教員と教え子が「お別れの機会」を持てる日程で、年度内に解禁日を定めている自治体もあり、子どもや教員から「春休み前に発表してほしい」という声が上がっている。(今川綾音)



◆国立大付属では3学期に発表

 「新年度まで異動が明かされなかったので、お世話になった先生にお礼の気持ちを伝えられず、心残りだった」。
江戸川区の中学2年、辻野まなカロリナさん(13)は区立小時代の先生の異動をそう振り返る。
 4月の終わりに、異動した教員が来校する離任式はあった。ただ「異動先の学校の事情で、来られない先生もいた」。
式では教員が壇上で話すだけで、1人ずつ言葉を交わす時間もなかったという。
 一方、進学した国立大付属の中高一貫校では3学期に異動が発表された。昨年は、学年最後の日に一緒に写真を撮ったり、教職を退く先生と連絡先を交換したりできた。
「春休み前に発表があれば、『異動するかも』と不安のまま新年度を迎えずに済む」

https://www.tokyo-np.co.jp/article/166946