【ロンドン=池田慶太】ロシアによるウクライナ侵攻を巡る停戦協議で、露代表団トップのウラジーミル・メジンスキー大統領補佐官は28日、対面による次回協議が29日にも開催されるとの見通しを示した。協議はトルコのイスタンブールで開催される。首都キエフ攻略に手間取るロシア軍に対し、ウクライナ側は、今回の侵攻で制圧された東部地域などからの撤退を改めて要求する見通しだ。

 プーチン露大統領が、トルコのタイップ・エルドアン大統領との27日の電話会談で対面協議の開催に合意していた。実現すれば、今月7日以来の対面協議となる。双方は、前回の協議以降もオンライン形式で断続的に議論してきた。

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は28日のビデオ・メッセージで停戦協議での優先項目として、露軍の撤退を意味する「ウクライナの主権と領土の一体性」の確認を挙げた。ロシアが求める北大西洋条約機構(NATO)加盟断念と「中立化」については「実効性のある安全の保証が不可欠となる」として、ロシアによる再侵攻の阻止に向けた国際的な枠組みの必要性を訴えた。

 一方、ウクライナ軍は28日、キエフ攻略を目指していたロシア軍の一部について、キエフ州から北方のベラルーシへ後退したことを「確認した」との分析を示した。露軍が今後の大規模攻撃に向けて部隊再編を急いでいるとし、太平洋艦隊などから要員補充も進めているとの見方を示した。

読売新聞

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