[ベルリン 30日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が30日発表した3月の欧州連合(EU)基準(HICP)の消費者物価指数(CPI)速報値は前年同月比7.6%上昇と2月の5.5%上昇から伸びが加速し、約40年ぶりの高水準を記録した。

ロシアによるウクライナ侵攻を受け、天然ガスや石油製品の価格が急上昇したことが背景にある。市場予想は6.7%上昇だった。

3月の国内基準CPIも前年同月比7.3%上昇と、2月の5.1%上昇から加速。市場予想は6.3%上昇だった。

市場関係者は「少なくとも食料品やエネルギー価格などに関しては1970年代並みだ」と指摘。KfWのチーフエコノミスト、フリッツィ・ケーラー・ガイプ氏、VPバンク・グループのトーマス・ギッツェル氏ら複数の専門家が「欧州中央銀行(ECB)は金融引き締めを開始せざるを得ない」との見方を示した。

統計庁によると、同様の高インフレ率を記録したのは1981年秋。イラン・イラク戦争による原油価格高騰が背景にあった。

2022年3月31日12:10 午前21分前更新
https://jp.reuters.com/article/idJPKCN2LR1N8