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ポーランドのドゥダ大統領は10日、1940年にポーランド人将校の捕虜ら約2万2000人がスターリン時代のソ連秘密警察に銃殺された「カチンの森事件」について、国際法廷での裁きを求める意向を表明した。ドゥダ氏は「われわれは近い将来に適切な申し立てを行う」と述べたが、どの裁判所に提訴するかや誰の責任を追及するかには触れなかった。

ドゥダ氏は演説で、「忘れられ処罰されていない戦争犯罪や人道に対する罪は、責任を問われないという加害者側の気持ちを強める」と指摘。「独立・民主国家のウクライナに対するロシアの残忍な侵略が展開される中、われわれは今日、全面的な形でこれを目にすることができる」と強調し、「プーチン(大統領)のロシアはスターリンとソ連を美化してきた」とも述べた。

 カチンの森事件をめぐっては、ソ連はナチス・ドイツが虐殺を行ったと長年にわたり主張したが、90年4月に当時のゴルバチョフ大統領がソ連の責任を認めた。