■チェーン店ディスカウントの実態

 そもそも、チェーン店ディスカウントとはどういったものなのか。任氏に聞くと、「食べログユーザーがつけた口コミ点数とは関係なく、最大0.5点も下がる不当な点数制度です」と回答。

「例えば、一般的な飲食店プラットフォームは、Aさんが5点、Bさんが3点、Cさんが1点をつけた店舗の点数は単純平均の3点になります。一方、食べログの場合は、経験豊富なレビュアーという名目で恣意的にCさんの点数だけを採用して1点をつける場合もあります。

 そして、もしその店舗がチェーン店ディスカウントの対象店舗であれば、さらに0.1〜0.5点がディスカウントされ、0.5〜0.9点になります。これは極端な例ですが、食べログではどのように点数をつけているのかは、ブラックボックス化しており、とても公平公正とは言い難いです」

■「無料会員=低評価」ではない

 次にチェーン店ディスカウントが実際に行われていると仮定して、なぜカカクコムはこのような不当なおこないをするのだろうか。

「点数の高い店舗は必然的にユーザーの目に留まりますので、点数の高いチェーン店の点数を下げれば、ユーザーはその店舗に行くことはありません。ただ、有料会員になれば、点数に関係なく上位に表示されるためユーザーの目に留まります。

 つまり、『有料会員にならない飲食店の点数を下げている』ではなく、 『点数を下げれば客足が遠のく。ただ、有料会員になれば食べログ内で上位に表示されるため、飲食店側は有料会員にならざるを得ない。そのため、食べログは恣意的に点数を下げている』と分析しております」

 個人店よりもチェーン店を狙い撃ちしたほうが、より多くの契約獲得が期待できる。チェーン店ディスカウントが存在するのであれば、あまりに恐ろしいアイデアといえよう。

■ユーザーにとっても不利益な状態

 そして、任氏は「チェーン店ディスカウントは、飲食店だけでなく、ユーザーの方々にも不誠実です」と言い放つ。

「食べログ側に恣意的に操作された点数を信じて、そこまで美味しくないお店に行ったり、本当は美味しいお店なのに点数が低いことを理由に違うお店に行ったりなど、不利益を被っているユーザーは少なくありません。『ホットペッパー』や『ぐるなび』といった飲食店プラットフォームの平均点は似たり寄ったりですが、それらの点数と食べログの点数は大きく異なります」

 続けて、「それだけ客観性が乏しい点数がつけられており、チェーン店ディスカウントによって飲食店もお客様もみんな不幸になっているのです」と話した。

 誕生日や結婚記念日など、特別な日に飲食店を利用する人は多く、恐らく3.5点以上のお店を選ぶだろう。しかし、その評価は不適切な可能性もあり、特別な日を台無しにするリスクさえ存在する。

全文はソースでご確認ください。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d937ccf3c8af9c40bc2688de684c77a26f5c6b86