極めてレア「月に1度」だけ営業 噂聞きつけ客が続々…限定60食が数時間で完売も
5/9(月) 9:00配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/b39582d61c1029cbba727032d1607db08b80037e

【地方に勝機】

栃木県鹿沼市北部に、月に1度だけ営業するそば店がある。地域住民が特産のそば粉を使って運営するコミュニティービジネスで、数量限定の風味豊かなそばと月に1度しか営業していないといった希少性が注目を集め、営業日は数時間で完売が続くなど人気となっている。

■耕作放棄地の活用

のどかな田園風景が広がる鹿沼市北部の板荷(いたが)地区。午前11時前、板荷4区にある「厳島神社」に隣接する建物に向かって、人々が次々と集まって来る。目指す建物は、板荷4区生活センターに手作りののれんをかけた「いつくし美庵(みあん)」。知る人ぞ知る、月に一度だけ営業するそば店だ。

運営するのは地域住民らでつくる「板荷畑(ばた)いつくし美会」。同会は平成20年、農地や農業用水の保全管理などを目的に地区全56戸で設立した。農産物直売所や地域の耕作放棄地の有効活用として、ソバの栽培も手掛けた。地域が一体となって、農業の継続や環境保全などの課題解決に向けた取り組みが評価され、30年に「豊かなむらづくり全国表彰事業」で農林水産大臣賞を受賞した。

この事業で始めた特産ソバづくりが、そば店へつながった。

■豊かな風味

同会の中心メンバーらはソバ栽培だけでなく、そば打ちにも取り組んだ。収穫時期に合わせて年に1回のそば祭りを開催。地域の人にふるまったところ、風味豊かなそばの味が、地元ではすっかり定着した。

メンバーはこの自慢のそばで地域をPRしようとそば店の開店を思いつく。昨年12月、市の「地域の夢実現事業」で同区生活センターに調理施設を整備、試食を重ねるなど開店準備を進めてきた。1月に開店したところ、限定30食があっと言う間に売り切れた。

人気の秘密は、そばの豊かな風味だ。日光連山をのぞむ同地区の良質な水で育まれたソバの実を石臼でひいて打っており、ひときわ甘みと香りが強い。月に1度の開店という〝レア感〟も「おいしいそばがあれば、どこへでも出かける」というそば愛好家の興味を引き付けている。

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