05月12日 13時31分

環境省や福島県の絶滅危惧種に指定されている野生のランの一種、「クマガイソウ」が福島市松川町で見頃を迎え、かわいらしい姿で訪れた人を楽しませています。

クマガイソウは、直径10センチほどのうす紫色の袋のような花を咲かせるラン科の多年草で、源氏の武将、熊谷直実が戦の際に背負っていた布の袋に形が似ていることからその名が付けられたと言われています。

福島市松川町の標高およそ600メートルの山の中には、全国で3か所しかない希少な群生地があり、3万株以上のクマガイソウがこの時期、見頃を迎えます。

群生地は、今月3日から22日まで一般に公開されていて、12日も朝から多くの人が訪れ、斜面いっぱいに咲き誇るクマガイソウをじっくりと鑑賞したり写真に収めたりしていました。

宮城県から息子と訪れた83歳の女性は「形がふっくらしていてかわいいですし、これだけ広い範囲で咲いていてびっくりしました。本当に見事で、何度でも見に来たいです」と話していました。

群生地を管理する「水原の自然を守る会」の尾形サダさんは「今ちょうど見頃を迎えているので、群生地で育った自然のクマガイソウを見に来てほしいです」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20220512/6050018414.html