奥多摩の猟師は火縄銃の時代、火薬は自前で作っていた
山の中で小屋がけした場所の横には小便壷が埋けてあり、壺の小便が乾いて硝石が附着する
それを取り、乾燥させた湯の花(硫黄)と、桐を焼いた炭の粉を混ぜて作ったという
桐は木目が細かく、粉なして人形制作にも使われるもので桐炭は黒色火薬の色の元でもあった
調合は各人の秘伝で、猟師は猪を主に撃ったが時に猪の牙に掛けられ出血が止まらない時は、
患部に火薬を盛り、火縄の火で小爆発を起こしてその火膨れで止血をしたという