愛知県内の公立小学校の50代男性教諭が、時間外勤務の時間を実際よりも少なく書き換えられたとして、学校のある自治体の教育委員会に対し正しい労働時間への修正などを求める措置要求書を、県人事委員会に提出したことが分かった。提出は10月27日付。

 要求書などによると、教諭は昨年4月の時間外勤務の合計が130時間にのぼった。勤務時間を教委に提出する際、教頭から過少申告するよう求める旨のメッセージが教諭のスマートフォンに届いたが、教諭は拒否。だが教委には、休日勤務した分の52時間がひかれた78時間分の時間外勤務しか提出されていなかった。

 この自治体の教委によると、教員は個人カードを読み取り機にかざして出退勤時間を記録するが、誰でも修正ができるようになっているという。

 教委の幹部は「事実と異なる勤務時間が教委に報告されたことは間違いないが、教頭と教諭本人が相談した上でのことと認識している」と話している。

 教諭は、管理職による過少申告の強要をやめさせることや、勤務管理システムの改善も求めている。

朝日新聞 2022/10/31 19:00
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