4月に北海道・知床半島沖で観光船「KAZU 1(カズワン)」が沈没し、乗客乗員20人が死亡、6人が行方不明になった事故で、原因を調べている運輸安全委員会は15日、経過報告を公表した。船首付近の甲板にある約50センチ四方のハッチ(船倉との昇降口)のふたが密閉されず、海水が入って沈没に至ったと推定。事故2日前にあった救命訓練の参加者は、ふたがしっかり固定できない状態だったと証言しており、安全委は航行中に開いたと判断した。

 こうした船体構造や出航判断、運航会社による安全管理規程の軽視に加え、国の監査や船舶検査に問題があったことも重なって事故に至ったと指摘した。

共同通信
2022/12/15 10:00 (JST)
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