名古屋市立大などの研究チームが新型コロナウイルスの感染リスクを都道府県別に解析し、
25日時点の結果を「感染リスク地図」として可視化し、ウェブサイトで公表した。

福岡、広島など西日本の12県が最もリスクが高く、住民や帰省・旅行客らに年末年始の感染防止に努めるよう呼びかけている。

チームは、25日までの1週間の全国感染者数を都道府県の人口比に応じて割り振り、都道府県別の実際の感染者数と比較。
さらに国立保健医療科学院(埼玉県)などの分析ソフトで感染者が集中する地域を統計学的に調べ、全国をリスク別に4段階に区分した。

その結果、最もリスクが高いのは九州、中国、四国の12県。
2番目が近畿、中部、北陸の4県で、3番目が中部、北関東、東北の6県。北海道や東京、大阪など25都道府県は、それを下回った。

内閣官房によると、高リスクの12県は直近2週間の感染者が増加傾向にある。
チームの間辺利江・名古屋市立大准教授(感染症疫学)は「帰省や旅行先のリスクを確認し、換気の徹底やマスク着用などに努めてほしい」と話す。

コロナのデータ分析に詳しい石岡文生・岡山大准教授(統計学)は「統計学と空間疫学の基本的な考え方を使った方法で、一般市民に分かりやすく伝えようと工夫している」と語る。

https://www.yomiuri.co.jp/medical/20221230-OYT1T50055/

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