ファミリーレストラン「ガスト」などを手がける外食大手すかいらーくホールディングス(HD)は、コロナ禍などを受けて短縮していた店舗の営業時間を再び延ばす。廃止した24時間営業の復活も検討する。谷真・会長兼社長は5日、朝日新聞の取材に「コロナで縮まった深夜の外食マーケットは大きく膨らんでいる」と語った。

 対象は「ガスト」や「ジョナサン」、中華料理の「バーミヤン」などで、今後詳細を詰める。第一弾として、2月中旬~3月ごろに延長する。都心部や郊外など店舗のある地域の顧客動向に合わせて営業時間を決めていく方針だ。「24時間営業の店もあれば、朝5時や深夜2時、午後11時半に閉店する店もあるだろう」(谷氏)という。

 谷氏は「夜遅く食事ができる場所がほとんどない。我々の責任として店を開くことが重要だ」と話した。配膳ロボットやセルフレジ、客席の注文タブレットといった技術の導入により、店舗の働き方改革が進んだことも理由だという。

 同社は20年、働き方改革などの流れから24時間営業を廃止した。昨秋には、在宅勤務の定着によって仕事帰りの利用が減ったことなどを受け、原則午後11時半だった閉店時間を約400店舗で30分~1時間、前倒ししている。(山下裕志)

朝日新聞 2023年1月5日 20時00分
https://www.asahi.com/articles/ASR1567GQR15ULFA01Z.html