朝日新聞 2023/1/20 19:04
https://www.asahi.com/articles/ASR1N652LR1NOXIE01B.html

2025年大阪・関西万博会場の建設工事で入札不成立が相次いだ問題で、
日本国際博覧会協会は20日、生物学者の福岡伸一氏が手がけるテーマ館(パビリオン)の再入札をすると発表した。

物価高騰などの影響で予定価格内での入札がなかったため、今回は当初想定より2億円ほど高い「約14・1億円」に予定価格を引き上げた。
3月に結果を公表する方針だ。

再入札にあたり、施設の管理棟は3階建てから平屋建てに変更。展示棟の屋根の膜素材は光が通りにくいものに変えて館内の温度上昇を防ぎ、空調設備を縮小する。
それでも当初より2億円高くなったが、企業協賛金で賄うため、公費負担は増えないという。
入札参加要件も緩める。


テーマ館は会場中心部に設ける「万博の顔」だ。
福岡氏のほか、メディアアーティストの落合陽一氏や映画監督の河瀬直美氏ら計8人がそれぞれ独自のパビリオンを設ける。

万博会場の建設工事では、初回の入札で21件のうち10件が不成立になり、うち6件がテーマ館だった。
テーマ館の再入札は今回が初めて。

テーマ館以外でも、大催事場が当初予定から約1・5倍の約71・2億円、迎賓館が約1・2倍の約34億円になるなど、予定価格の引き上げが相次いでいる。