埼玉県は1月27日、県内全64消防団の活動を発信し入団申し込みを受け付けるポータルサイト
「集え!彩の国 消防団!」を開設した。県内では若手団員の減少が深刻化しており、気軽に見られる
サイトを活用することで、若者にも消防団の魅力を知ってもらうことを目指す。(杉原雄介)
 消防団は各市町村に設けられており、本業がある会社員や学生らが所属。地域で防災を呼びかけたり
火災現場で消防隊員と協力して消火活動にあたる。県消防課によると、二〇二〇年の県内での消防団員
の延べ出場回数は一万八千六百七十六回で、一日あたり約五十一回となっている。
 重要な役割を担っている消防団だが、団員数は一九五一年の七万百三十五人から年々減少しており
昨年四月時点で一万三千五百四十二人。仕事との両立が難しいとして退団する人が目立つという。
特に、二十?三十代の新規入団者数がこの十年間で半減しており、若者向けのアピールとしてサイト開設を決めた。
 サイトでは各消防団の活動内容や歴史、現在の団員数と入団条件などを紹介。団員になるための資格は不要で
報酬や手当が出ることも説明する。興味が湧きやすくなるよう、写真も多く掲載している。
 今後は訓練やイベントの様子の公開や、現役団員に入団のきっかけや団内の雰囲気などを聞くコーナーも
充実させていく予定。消防課の担当者は「特定の活動のみ参加する『機能別団員』もおり、仕事との両立もできる。
サイトを見て、男女問わず一人でも多く入団してほしい」と期待を寄せる。 

東京新聞 2023年2月5日 07時30分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/229435?rct=metropolitan