今春の統一地方選で自民党千葉県連は8日、議員選挙と首長選挙での公認・推薦予定者に対し
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)など社会的に問題のある団体と関係を持たないことを「誓約書」で
確認することを決めた。同日の県議団議員総会後に河上茂幹事長が明らかにした。
提出がなければ、公認・推薦取り消しも検討するという。教団との関係遮断を明確にして選挙に臨み
有権者の疑念払拭を狙う。

 誓約書を求めるのは、県議選、千葉市議選、統一選で行われる市町長選、市町議選が対象で
すべての自民党公認・推薦候補。共同通信社が1月に公表した教団を巡る都道府県連へのアンケートで
千葉県連は「すでに報道に出ており、調査の必要がない」と回答したが、誓約書の導入を決めた。

 河上幹事長は取材に「今後の政治活動で、旧統一教会と付き合うことはないと明確にするため」と説明。
既に公認・推薦決定している候補には早急に提出を求め、今後公認・推薦する場合は申請書と同時に提出を求める。

 かつて、活動報告のポスティングなど教団から支援を受けた男性議員は「県議選に党公認で臨むので方針に従う」と
述べ、即日記入して誓約書を提出した。

 同議員は「安倍晋三元首相が銃で撃たれ死亡した事件を受けて旧統一教会の問題が明らかになった。
(教団と関係を断つ)党本部の方針もあり、現在接点はない」と説明。誓約書を提出した理由について
「有権者からの信用が得られる」と述べた。

 教団と接点のあった別の男性議員は「旧統一教会と知らず招かれたイベントに出席しただけ。
すでに関係は断っている」とし、他の議員は「今も教団と付き合いのある議員はいない」とした。

 教団関係の会合と知らずに出席したことのある女性議員は「関係が分かった後にすぐ断絶した。
教団との関係を遮断する党の姿勢を示すため誓約書を早く導入すべきと思っていた」と歓迎した。

 同党議員の中には、旧統一教会問題による逆風を懸念する声も上がっていた。

千葉日報 2023年2月9日 05:00
https://www.chibanippo.co.jp/senkyo/2023/k/chibak/1026128