山形県は、県内の介護施設で働く外国人を支えようと「やまがた方言マニュアル」を作成した。標準語を学んできた外国人にとって、高齢者が話す山形の方言は理解が難しく、スムーズに会話できるように役立ててもらう考えだ。

4地域の違いも示す
 県内の特別養護老人ホーム6カ所が協力し、施設内の会話などを調査。よく使われている27の言葉を選んだ。英語とローマ字、日本語を併記し、「け」は「食べてください」、「んねな」「んね」は「違う」などと紹介する。置賜、最上、庄内、村山4地域の方言の違いも示す。

 県によると昨年9月時点で、県内の介護施設で働く外国人はベトナム、ミャンマー出身を中心とする124人。県が年1回開く研修会では、参加者から「方言が特に難しい」と悩む声が出ていたという。

 新型コロナウイルスの水際対策が緩和され、介護に携わる外国人は今後も増えるとみられる。制作を担った県老人福祉施設協議会の担当者は「マニュアルを通じて『山形は外国人のことをよく考えている』というメッセージが伝われば」と話す。

 マニュアルは県のホームページで公開している。

河北新報 2023年2月14日 6:00
https://kahoku.news/articles/20230213khn000035.html