※2023/02/20 22:20
読売新聞

 新たな地質時代の区分「 人新世じんしんせい 」の始まりを示す基準地(模式地)に、日本の研究チームが大分県・別府湾の海底地層を国際地質科学連合の作業部会に提案している。チームは地質年代を「ベップワニアン(別府湾時代)」としたい考えで、今後の審査を通過すれば、千葉県市原市の地層から名付けられた「チバニアン」に続き2例目の日本発の名称となる。模式地の候補は5月までに1か所に絞られる予定だ。

 人新世は人類が地球環境に影響を与えた年代として指定が考えられており、1万1700年前の縄文時代初期から始まる「 完新世かんしんせい 」に続く時代区分と位置付けられる。模式地は一つ前の地質時代との境界を明確に示した場所のため、人新世の場合、核実験で拡散した放射性物質の痕跡が残っていることが条件とされる。

 研究チームは、人新世の開始年に1953年を提案している。50年代は米国が太平洋で水爆実験を行うなど核実験が相次ぎ、それらに由来する微量の放射性物質が、別府湾で検出されたためだ。

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https://www.yomiuri.co.jp/science/20230220-OYT1T50179/