■袴田事件が起きた原因 5

そして明治維新後は、各藩の警察組織の体質が、そのまま県警察部の警察の体質として
継承され、定着する事になった

何故そうなったのか?
自明の理だ

金を握らせて奉行所の役人らと癒着し、役人らを自分の都合よく動かし
気持ちよく生活していた裕福な商家、有力町人、富農や豪農らが
政府が変わったところでそれを手放すわけがない

警察制度で整備されて、刷新されようが、江戸時代と同じやり方を踏襲しようとするし
警察官や警察幹部にそれを強要するし、警察官や警察幹部も
土地の者で、江戸時代には奉行所の役人達が何をしていたのか見て知っているのだから
「警察というのはそういうだ」と考えて、不正も腐敗も思想も全て継承される事になる

2000年以降に発生した悪質な冤罪事件である富山県警による氷見事件も
被害者が作成した犯人の似顔絵と似ているというだけで、無実の人間をしょっ引いて
強引な取り調べで参らせて、精神的虐待を加える事で自白を引き出して
犯人しか知り得ない情報を、取調官が取調室で被疑者に教える事で
被疑者が元から知っていた事に捏造し、かつ、完璧なアリバイがあったのに無視し
犯人と身体的特徴が合わない点も無視し、犯人のDNA型との照合すらしないという
出鱈目の限りを尽くしたわけだが、この事件はまんま、江戸時代の奉行所の手口である

「凶悪犯罪が起きたら取りあえず下手人を捕まえろ。真犯人である必要はない」
「下手人が捕まれば二度と事件は起きないという事で民心は安堵する」
「真犯人は儲けものと考えて再犯しないので冤罪が露見する事はない」

袴田事件を起こした紅林警部(当時)には、真犯人から金銭を得ていた疑惑があるそうで
無実の袴田さんを捕まえ、犯人にでっち上げる為の小細工をした事もあわせて
紅林のやった事は、江戸時代の奉行所の役人と全く同じである