【ニューヨーク=清水石珠実】英競売大手クリスティーズが米ニューヨークで21日に開催したオークションで、江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎の代表作の一つが276万ドル(約3億6200万円)で落札された。北斎の作品としては過去最高額という。落札者の氏名や国籍などは明らかになっていない。

今回落札されたのは「富嶽三十六景」の一図で、荒波からのぞく富士山と船を描いた「神奈川沖浪裏」だ。クリスティーズは落札予想額を50万~70万ドルに設定しており、予想上限の約4倍の高額で落札された計算となる。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)によると、オークションに参加した6人が13分にわたり落札価格を競い合ったという。北斎の作品は、欧米でもモネやゴッホなどに影響を与えたと広く知られており人気が高い。

日経
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