日本、米国、オーストラリア、インドは20日夜、4カ国の協力枠組み「クアッド」首脳会合を広島市で開催した。インド太平洋地域で影響力を拡大する中国を念頭に、法の支配に基づく海洋秩序の堅持に向けた結束を確認。同地域でのインフラ支援促進も申し合わせる方向だ。北朝鮮の度重なる弾道ミサイル発射を非難し、国連安全保障理事会決議の完全履行を要求するとみられる。

　中国が覇権主義的な動きを強める中、東シナ海・南シナ海の情勢について議論。日本が提唱する「自由で開かれたインド太平洋」の重要性を改めて確認する。

　長期化するロシアのウクライナ侵攻も議題となる見込み。インドはロシアと伝統的な友好関係があり、制裁を継続する日米豪3カ国と立場が異なる。東京で昨年5月に開かれた前回会合時の共同声明では、ロシアを名指しで批判しなかった。

　首脳会合には、岸田文雄首相のほか、バイデン米大統領、オーストラリアのアルバニージー首相、インドのモディ首相が出席。経済安全保障についても意見を交わすもようだ。

共同通信　5月20日　21時03分
https://www.47news.jp/9349035.html