※2023/06/18 14:14
読売新聞

 来春に予定される北陸新幹線の敦賀(福井県敦賀市)延伸まで1年を切った。沿線では整備が進み、先月下旬には東京と敦賀が1本のレールでつながった。新幹線が開通すれば、東京と福井の移動時間は3時間を切り、首都圏との往来増が期待される。一方、これまで結びつきの強かった関西方面との直通特急はなくなることから、「関西離れ」を懸念する声も上がる。

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 先月27日、延伸区間の中間地点に近い芦原温泉駅(福井県あわら市)で金沢―敦賀間(約125キロ)の「レール締結式」が行われた。沿線自治体の首長ら約400人が参加。関係者が最後のボルトを締めると、会場は祝賀ムードに包まれ、杉本達治・県知事は「100年に1度のチャンス。県内初の新幹線を県民挙げて歓迎したい」と語った。

 北陸新幹線は、東京と大阪を日本海側経由で結ぶ総延長約700キロの路線。2015年に金沢までが開通し、来春に敦賀まで延伸される。延伸後、福井―東京間は2時間53分となり、米原駅(滋賀県米原市)で東海道新幹線に乗り継ぐ現在と比べて約30分短縮される。

 新幹線の開通は地域経済にも大きな影響がある。日本政策投資銀行北陸支店の推計では、金沢延伸後1年目の石川県内への経済波及効果は678億円。新幹線利用者は926万人と、当初予想の690万人を大きく上回り、金沢市を中心にホテル建設や都市部からのオフィス進出が相次いだ。

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