京都府の八幡市消防本部の救急車が、救急出動中に接触事故を起こしたにもかかわらず、その場で110番通報せずに立ち去っていたことが9日、分かった。同本部は「不適切な対応だった」としている。

 同本部によると、4日午前8時20分ごろ、八幡市岩田で、男性消防士が運転する救急車が、右折時に道路脇のブロック塀に接触した。救急車は体調不良の高齢男性を搬送中で、ほかの隊員2人も同乗していた。

 搬送後の同40分ごろ、同本部に戻った救急隊から報告を受けた当直長が、八幡署に通報。隊員らと共に現場に行き、ブロック塀の所有者に謝罪した。

 同本部の内規では、搬送時に交通事故が起きれば、警察や当直長にすぐに連絡するよう定めているが、救急隊の隊長は「患者の搬送を優先してしまった」と説明しているという。

 同本部は、運転していた男性消防士とその所属長を口頭で厳重注意した。森本利行八幡市消防署長は「その場で通報や上司への報告をしなかったことは適切ではなかった。再発防止を徹底したい」と話した。

 八幡署は道交法違反(事故不申告)の疑いで捜査している。

8/10(木) 7:02 京都新聞
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