広島県尾道市の妊婦向けチラシがSNS上で批判にさらされ「炎上」した問題で、平谷祐宏市長は17日の定例記者会見で、対象となったチラシを廃止すると明らかにした。

 チラシは、産前産後の妻の嫌だった点などを夫に質問したアンケート結果を紹介。2018年度から妊娠7か月の妊婦に、子育て関連の情報を集めた文書と共に送ってきた。

 SNSで7月下旬に取り上げられ、市は配布を中止し内容を修正するとしていたが、妻に夫の嫌な点などを尋ねた同種のチラシも含め廃止することにした。保健師らが戸別訪問や電話で妊婦の悩みを聞く取り組みに重点を置く。

 平谷市長は「子育ての多様なあり方を固定的に捉える表現になっており、心からおわびする」と陳謝した。市は8月上旬に人権意識や社会認識を深める職員向けの研修を実施した。今後も有識者を講師に招くなどし、管理職への研修を続けるという。

読売新聞 2023/08/18 07:15
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