起業家イーロン・マスク氏は19日のX(旧ツイッター)の投稿で、Xの有料サービスで二つのプランを近く始める考えを示した。Xは今月、ニュージーランドとフィリピンで有料サービスの実験を始めるなど、収益を改善するための課金を拡大している。

 マスク氏は同日、低料金で広告が表示されるサービスと、より高い料金で広告が表示されない二つの有料サービスを始めると表明した。料金や対象地域などの詳細は明らかにしていない。現行の有料サービスは月額8ドル(日本は980円)で、広告の表示が半分になると説明している。

 Xは今月17日、ニュージーランドとフィリピンの新規利用者向けに、年間1ドル(約150円)を課金するサービスの実験を始めたと発表した。電話番号による認証も義務づけ、自動的に投稿を拡散する「ボット」による不正を防ぐ狙いがあるとしている。両国の実験では、無料版の新規利用者は「閲覧のみ」で、投稿ができないという。既存の利用者は従来通り使える。

 マスク氏は先月、「大量のボットに対抗するため」として、Xのすべての利用者に少額の課金を検討していることを明らかにしており、課金がさらに広がる可能性がある。(サンフランシスコ=五十嵐大介)

朝日新聞 2023年10月21日 10時03分
https://www.asahi.com/articles/ASRBP3601RBPUHBI005.html