会計検査院が今月7日に公表した2022年度決算検査報告で、盛岡市が生活保護費を支給する際の「障害者加算」の認定を誤り、国からの交付金を過大に受け取っていた問題で、市が1965年から50年以上にわたって認定を誤り、生活保護費を過大支給していた可能性があることがわかった。市が24日の市議会全員協議会で明らかにした。

 障害者加算の認定は本来、障害者年金の年金証書に基づいて算出されるが、市は障害者手帳を利用するなど認定要件を誤って運用していた。65年と95年の2回、厚生省(当時)から障害者加算の認定に関する通知があったが、今月、会計検査院から指摘を受けるまで誤りに気づかなかったという。

 昨年6月までの5年間に過大支給された約2492万円について、市は受給者に対し返還を求めている。

 24日の全員協議会で、市議からは「市側の 瑕疵かし であって、受給者に責任を転嫁すべきではない」など、返還を求める市の方針に否定的な意見が多く寄せられた。

読売新聞 2023/11/25 07:06
https://www.yomiuri.co.jp/national/20231124-OYT1T50212/