大阪・関西万博 リング型の木造建築物 「大屋根」工事を公開 | NHK
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2023年11月27日 17時45分

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再来年の大阪・関西万博で、会場のシンボルとして設けられるリング型の木造建築物「大屋根」の工事の様子が、27日、報道陣向けに公開されました。

完成すれば世界最大級の木造建築物に

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大阪・関西万博のリング型の建物「大屋根」は、1周およそ2キロ、高さは12メートルから20メートルの、完成すれば世界最大級となる木造建築物で、会場コンセプトの「多様でありながら、ひとつ」を表現するシンボルとして建設されています。

大屋根の建設の予定費は344億円で、3つの企業体に分割して工事が進められていて、27日はその1つ、大林組などでつくる企業体の工事の様子が報道陣に公開されました。

この企業体は、柱と「はり」をつなぐ接合部分に「貫工法(ぬきこうほう)」と呼ばれる日本の神社仏閣などの建築に使用されてきた伝統的な建築方法をベースにして、耐震性や耐久性を強化するため金属のボルトなどで補強する建設方法で工事を進めています。

大屋根の屋上には幅およそ8メートルの歩道が設けられ、来場者が会場全体を眺めながら散策できるようになるということです。

建設会社などによりますと、大屋根は全体のおよそ3分の1で組み立てが進み、来年の秋ごろにリングとしてつながる予定だということで、これまでのところ工事は順調に進んでいるということです。

この工事の責任者を務める大林組の内林隆文さんは「リングはお客さんを招き入れる建物として重要な役割を果たすと思う。工期に間に合わせて皆さんに喜んでもらえるよう頑張っているので、期待してほしい」と話していました。

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「大屋根」建設にさまざまな意見 閉幕後の利用についても

会場のシンボルとして建設が進む「大屋根=リング」について、博覧会協会は雨風や夏の日ざしを遮る空間としても利用できるほか、大阪の中心部や瀬戸内海などを展望できるとしています。

ただ、リングに対しては、会場建設費の増額をきっかけに「費用がかかりすぎだ」という声も出ています。

SNSでは「お金はかかるが、それ以上の価値を見せてくれることを期待している」などという意見の一方、「半年で撤去するリングに使うにはとんでもない金額だ」とか「税金のむだづかいではないか」といった意見が多く投稿されています。

万博の会場は閉幕後にさら地にして大阪市へ返還することになっているため、博覧会協会は、「大屋根」も解体したあと再利用する方針だとしていますが、こうした声を受けて、関係者からは移設なども選択肢になりうるという発言が相次いでいます。

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博覧会協会の副会長を務める大阪府の吉村知事は、11月24日、記者団に対し「万博が始まって高く評価され、別の場所に移設をして残していきたいという意見も出るかも分からないので、そういった可能性についても考えていかなければならない」と述べています。

同じく協会の副会長を務める大阪市の横山市長は「例えば学校現場に配るとか、有償で渡して新しい公共建築物として生まれ変わっていくというのもあると思う。いろいろな選択肢が検討されるべきだ」と述べていました。

博覧会協会の石毛博行事務総長は11月24日の記者会見で「参加国がつながり、上からは世界を見渡せる万博会場では、リングは不可欠な象徴だと思っている」と述べた上で、「持続可能性を掲げる万博の重要な理念に関わるので、広く関係者の意見を聞きながら、閉幕後の利用方法を決めていくものだと思っている」と述べました。

11月30日から前売券の販売開始

(略)

※省略していますので全文はソース元を参照して下さい。