米国発の会員制量販店「コストコ」の商品を取り扱う再販専門店「コストップ長野」が昨年12月28日、長野市青木島町綱島にオープンした。

経営するのは長野市のサンスター。元々はパチンコ店を経営する企業だったが、業界不況を受けて業種転換に踏み切った。

◼コストコで商品を仕入れて販売する仕組み

再販専門店は、近くのコストコで商品を仕入れて販売する仕組みで、県外でも岡山県や福島県などで出店例がある。
人件費や運送費を上乗せするため通常より2割程度高くなるが、コストコのように会員になる必要はない。また、コストコは大きなサイズの商品が多いため、1枚のピザを半分に切って販売したり、大袋に入ったパンを小分けにしたりするなど「ばら売り」できるのも売りの一つだ。

◼54歳社長「私自身コストコのファンだから」

サンスターは、これまで北信地方でパチンコ店を経営。近年の利用者減で売り上げが落ち込み、店数も縮小させる中、起死回生を図って新規事業に乗り出した。

再販専門店を開いた理由に、斎藤圭司社長(54)は「私自身コストコのファンだから」と話す。通常の小売店と比べて参入の壁が低いことも背中を押した。

◼前橋市のコストコとを往復

30年近く営業し唯一残ったパチンコ店を11月に閉業。かき入れ時の年末に間に合わせるため、内装工事や冷蔵庫の搬入などを急ピッチで進めた。売り場面積は約330平方メートルで駐車場は100台収容でき、斎藤社長は「パチンコ店時代の施設をうまく生かせた」と話す。現在、2トントラック1台とワゴン車2台の態勢で前橋市のコストコとを往復している。

◼「軌道に乗れば…」2号店出店に意欲

今後は、今以上に商品のラインナップを充実させる他、注文や取り置きサービスも始める。斎藤社長は「今の店が軌道に乗れば、2号店を出店する」と意欲を語った。

信濃新聞デジタル
2024年1月5日(金)11:31
https://news.yahoo.co.jp/articles/3b2927d75c23cba8faf9b82518a6ffadaa7c97e6