アメリカ海軍 空母の管制システム
AN/SPN-43は、海軍のマーシャリング航空管制(ATC)レーダー・システム marshalling air traffic control (ATC) radar systemで、全ての航空母艦と強襲揚陸艦で航空機の最終進入をヴェクトル制御するために使用されている。AN/SPN-43Cは、2次元の航空管制、航空監視レーダー・システム air-surveillance radar systemで、自艦の責任範囲内の航空機を同時に管制・識別することができる。AN/SPN-43Cは、送信機(変調器)、受信機、および関連する電源を2セット持ち、2セット目は送信機または受信機のいずれかの機器故障時に即時オンライン・バックアップ能力 on-line backup capabilityを提供する
(中略)
AN/SPN-43は、レーダーの水平線から30,000フィートまでの高度で、50マイルから最小250ヤードまでの方位と距離の情報を提供する。空母航空管制センターの特別な表示器により、オペレーターは航空機をあらかじめ決められた方位に沿ってタッチダウンから約1/4マイルの地点まで誘導することができる。 

この地点で、航空機はAN/SPN-42を使用する最終進入管制官に“ハンドオフ”される。AN/SPN-43Cは、パルス・マグネトロン送信機 pulsed magnetron transmitterを搭載したコヒーレント受信レーダー・システム coherent on receive radar systemである。MTI/MTDのアップグレードは、VMEシャーシ用の商用オフザシェルフ(commercial-off-the-shelf: COTS)部品から開発されたアドオン・ユニット add-on unitと、RFおよび信号インターフェース・ボックス RF and signal interface boxesで構成されている。RFおよび信号インターフェース・ボックスは、信号処理装置およびレーダーへの必要な接続を提供する。MTI/MTDアップグレードには、性能を向上させるための3つの重要な機能が組み込まれている。