<2年連続で人口減を発表した中国。若くて豊富な労働力が「売り」だった中国の急速な高齢化は、世界2位の経済大国の生産性への懸念材料に>

中国の人口が昨年、2年連続で減少したことが新たな国家統計(1月17日発表)で明らかになった。人口統計の時限爆弾がもたらす惨劇を回避しようと努める中国政府にとって大きな打撃だ。

2023年末時点の人口は14億967万人で、前年から208万人減。約60年ぶりに人口減を記録した22年の減少幅(85万人)よりさらに大きい。

出生率が1.0を保っても、2100年には中国の人口は4億人未満に落ち込みかねないと、米ウィスコンシン大学の人口統計学者、易富賢(イー・フーシェン)は指摘している。労働力の高齢化も急速に進むなか、世界2位の経済大国の生産性をめぐる懸念は強まる一方だ。

■14億967万人
中国国家統計局が発表した2023年末時点の人口(推計)

■208万人
2022年当時の人口からの昨年の減少幅

■4億人未満
出生率1.0を継続した場合の中国の2100年の総人口

https://news.yahoo.co.jp/articles/2c13d3b3963a01c201ff1bf3d9325bdee925499f