※2024/01/31 11:34
読売新聞

 新卒採用で学生優位の「売り手市場」が続く中、企業側が学生の内定辞退を防ごうと親の意向を確認する「オヤカク」が広がっている。辞退理由に親の反対を挙げる学生が絶えないためで、企業は親子参加の会社説明会を開くなどして、親の不安解消に努めている。

 ソフトウェア商社「アシスト」(東京)は昨年12月中旬、今春入社予定の学生11人とその親17人が参加する「オフィス見学ツアー」を開催した。1972年設立のIT企業だが、「知らない会社で不安」などの親の意見を理由に内定を辞退されたことがあり、数年前から最終面接の合格者に親が入社に賛同しているかを確認するようになった。ツアーは親に安心してもらおうと初めて企画した。

 学生と親は、社員から1日の業務などを聞き、30分かけて社内を見学した。入社予定の女性(21)の母(54)は「IT企業は夜遅くまで働くブラックな印象で心配だった。女性社員の話を聞き、結婚や出産時も働きやすいとわかった」と話した。女性は「やっと安心してくれた」と笑顔を見せた。

 就職情報会社「マイナビ」が、2022年度に就職活動した学生の親を対象に調査したところ、オヤカクを受けた人は48%に上った。18年度調査では18%だった。複数の内定を得て悩む学生の支持を取り付けようと、親に接触する企業は増えているという。

続きは↓
https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/news/20240131-OYT1T50071/